スチーム生食パン専門店として、実店舗とECを展開する「STEAM BREAD」。多様な企業とのコラボレーションや独自の商品が様々なメディアで取り上げられ、話題となった。ブランド立ち上げから、これまでの急成長の背景について話を聞いた。
ブランドコンセプトは“食パンをもっと多様に”
──「STEAM BREAD」について教えてください。
「STEAM BREAD」は2021年2月に立ち上げたスチーム生食パン専門店です。低温で長時間発酵させた食パンの生地を蒸気で焼き上げることで、今までにないしっとりもちもちの食感を味わうことができます。“食パンをもっと多様に”をブランドコンセプトとしており、様々なターゲットに対して、食べるシーンや食べ方など、多様な提案をしています。
例えば、僕自身がそうだったのですが、男性の一人暮らしの場合、朝ご飯をしっかり食べる習慣がないことも多いと思います。そのような普段食パンを食べない人たちにも、食パンを楽しんでいただきたいと考えている、そんなブランドです。
商品は、2カ月に1〜2回のペースで必ず新しいものを出すようにしています。直近でいうと、一つ星レストラン「sio」の鳥羽周作シェフ監修の「ふつうのマヨネーズ」とコラボレーションした商品や、ロッテが展開するブランド「ガーナチョコレート」と連携した「STEAM BREAD fondant chocolate」などがあります。様々なプロダクトやブランドと食パンを掛け合わせることで、様々な層に興味を持っていただき、食パンの可能性をどんどん広げていきたいと考えています。
ただ、新商品やコラボを展開する際には時間軸を重視しています。単に商品ラインナップを拡充するのではなく、ストーリーをつくって、定期的に発売していくことで、「来月はどんな新商品が出るんだろう」という期待感やワクワク感を醸成し、飽きの来ないような仕組みにしています。
おかげさまで、ブランドは順調に成長しており、売上も当初の目標の120%を超えるなど、多くの方に味わっていただけていると感じます。
──ブランド立ち上げから、これまでどのように顧客を拡大してきたのでしょうか。
もともとSTEAM BREADは小規模なブランドでしたので...