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未来のスーパーマーケット

スーパーマーケットと消費増税

松下 東子氏(野村総合研究所)

2019年、ついに10%に引き上げられる消費税。スーパーマーケット業界は、どのように対応をしていくべきなのか。野村総合研究所の松下東子氏に、同社が毎年実施する「日常生活に関するアンケート」と「生活者1万人アンケート」をもとに、話を聞いた。

Q.消費者は2019年10月に実施される消費増税に対し、どのような意識を持っているのでしょうか。

A.2015年から18年にかけての「ことしから来年にかけての『景気の変化』に対する見方の推移」に関しては、「悪くなる」は3ポイント減っているものの「よくなる」は横ばいで、「どちらともいえない」が3ポイント増加しました。様子見状態が増えており、警戒している様子が見受けられます。2014年4月に消費税が5%から8%に増税した際、景況感が下がったことも踏まえると、やはり消費増税があると、先行きの不透明さに不安を感じる人がいるようです。

また2014年の増税時の消費者アンケートによると、2013年12月の増税前の時点では増税が家計に「非常に影響がある」と予測した人が44%でした。しかし、実際の増税後の2014年12月に同様の質問をした際には、「非常に影響があった」と答えた人は26%。予想よりも影響は少なかったと感じた人が多かったようです。

Q.前回の増税時と比較し、どのような点に違いがあるのでしょうか。

A.まず、駆け込み需要とその反動は低いと考えています。というのも、前回は3%の増税だったのに対し、今回は2%であるため、心理的ショックは少ないと予測します。加えて、当時は、翌年に10%まで増税するとの情報もあり、ある程度「先食い」が発生していました。

2013年時点では、電気製品などの耐久消費財の買い替えが予測されていましたが、実際のところ食料品や飲料品などの駆け込み購入の方が多くありました[グラフ1]。今回は軽減税率により食品は増税対象外となるので、前回ほど駆け込み需要は発生しないでしょう。

グラフ1 消費税が上がる前に、購入しようと思う商品・サービス(2013年)vs. 消費税の税率が上がる前に駆け込み購入した商品・サービス(2014年)
※複数回答、13年⇔14年差の上位/下位項目抜粋
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出所)NRI「日常生活に関するアンケート」(2013年12月、2014年12月:ともにN=3095)

また、雇用関係の見直しにより、「生活設計における収入の前提」は「今以上の収入を前提としている」と答えた人が2015年よりも3%増加し、懐の温かさを感じている人が増加しているようです。軽減税率もあいまって、節約志向も前回よりは収まるでしょう …

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