欲しいモノが手に入り、欲しいと思えるモノに出合えるのは、もはや当然とされる世の中となった。ただ買うだけであれば、ネットでも可能だし、むしろ便利だ。実店舗では、これまで以上に、体験価値を強化する必要がある。

BAYFLOWのブランドアンバサダーを務める、モデルの野沢和香さんは、全米ヨガアライアンスの資格を持つインストラクター。BAYFLOW吉祥寺店のヨガスタジオでも講師に。

プロジェクターで壁一面に海岸の映像を投影。ビーチヨガの気分が味わえる。
カフェやヨガスタジオを併設 平日・土日問わず賑わう
衣料大手のアダストリアは3月23日、ライフスタイルブランド「BAYFLOW(ベイフロー)」の旗艦店を、東京・吉祥寺にオープンした。
「ヘルシーの入り口が集まるお店」をコンセプトに、3階にヨガスタジオ、1階にカフェを併設しているのが特徴。売り場としては1階に女性向けと生活雑貨、2階に男性向け、子ども向け、スポーツ、生活雑貨という構成だ。
3階のヨガスタジオでは、さまざまなレベルの人向けにヨガのレッスンを行うほか、店舗では吉祥寺にゆかりのあるテーマで、「Bayflocal(ベイフローカル)」と題したワークショップを開催する。
オープンから約2週間を迎えた時点で、「すでに想定を超える反響があった」と話すのは、アダストリアの藤田千尋氏(ベイフロー営業部ブランドプレス)だ。藤田氏は、広報担当だけでなく、「BAYFLOW」ブランド全体のプロモーションにも携わる。もともと店長の出身で、いかにして来店客を集めるか、という視点を持つ。
「ヨガスタジオだけでなく、カフェも近隣の主婦の方が2〜3時間、とどまってくださっているので、当初の意図は叶えられているかと思います。洋服もあればインテリアもある、ヨガもできてお茶やクレープも楽しめる。平日も土日も賑わっているのは、そうした点にご満足いただけているからかと思います」
「BAYFLOW」のターゲット層は、30歳代〜40歳代の男女。郊外で暮らし、都心で働く……休日は趣味や遊びに費やす。こうした、ゆとりある大人をターゲットとする。吉祥寺は、公園や遊べる空間もあれば、商業施設もある。郊外ではあるが、自然と都市部が共存する街だ。
「こうした背景から、旗艦店を出すにはベストと考えました」 …