ECしか持たない企業では、EC独自の強みをどのように生かしているのか。スタートトゥデイが昨年発表した「ZOZOSUIT」は、ECならではの強みを最大限に生かすポテンシャルを秘めている。同社に開発や活用の狙いについて聞いた。
データ活用により検索・レコメンド機能を充実化
伸縮センサー内蔵の採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」が、2017年11月に発表され、各所で大きな話題を呼んだ。無料ということもあり、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」上で配布予約の受け付けが始まるやいなや、10時間で23万件の予約が殺到。想定をはるかに上回る注文に生産量が用意できず、配送は延期になった(2018年1月現在も配送時期は未定)。
「ゾゾスーツ」は、「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイが2016年6月に出資した、ニュージーランドのソフトセンサー開発企業と共同開発した。上下セットで着用し、スマートフォンをかざすと自分の身体を瞬時に採寸することができ、採寸データは専用アプリに保存される。
同スーツの注文画面でスタートトゥデイは「人が服に合わせる時代から、服が人に合わせる時代へ。」とうたっており、「ファッションにおける新たな購入体験を提供する」としている。
「ゾゾスーツ」の開発は、スタートトゥデイが提供を予定するプライベートブランド「ZOZO」の構想段階で考えられたものだったと、同社の広報担当者は話す …
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