テクノロジーの発達で、企業と消費者間の距離も変わり、行動も変わった。葉村氏は、グーグルやソフトバンク、ツイッターの各社で、その最前線を見つめてきた人物だ。消費者とのコミュニケーションに最も肝心な「伝えるもの=コンテンツ」の考え方、そのアイデアの源泉は、「デート」という原始的で、身近な行動にあるという。
提供している情報=「コンテンツ」が消費者のためになるかどうか。それが、消費者との一対一のコミュニケーションを効果的に、円滑にする大切なポイントだと思います。
企業と消費者がリアルタイムに一対一かつ双方向の関係を取りうる状況が生まれたのはいつからでしょうか。その大きな転換点のひとつはTwitterの登場だったと私は思います。
日本では2009~10年頃に第一次ブームが起きました。企業もアカウントを設け、プロモーションに生かそうとしました。その成否を分けたものは何か。そこに、「提供すべきコンテンツ」を探るヒントがあるように思います。
例えば良品計画は、日本でのTwitter草創期からアカウントを設け、多くのフォロワーを持っていました。ブランドとして支持を得て、フォロワーが増える好循環が続いていたのです。
あるとき、たくさんのフォロワーを集められているわけを良品計画の方に尋ねたことがあります。答えは「店頭と同じように振る舞えばいいんです」というものでした。「お客さまの求めに対してどう語りかければいいかを考えている」と言うのです。これは、消費者の一番身近なデバイスがスマホに置き換わったいまでも変わりません。
もう少し具体的に …