エステのメニューを無料で提供し来店を促進
ポーラは、携帯電話ショップやカーディーラーなどに出向き、無料のハンドトリートメントを行うイベントを実施している。出張先にブースを設け、ポーラのエステティシャンが、10分ほどのハンドトリートメントを行うというもの。このハンドトリートメントは、ポーラが全国で展開するエステ併設店「ポーラ ザ ビューティ」及び「エステイン」が提供するメニューの一つ。ポーラが化粧品の販売だけでなく、エステも行っていることへの認知を高め、来店のきっかけをつくることが目的だ。
「エステを受けに行くのはハードルが高いと感じている方や興味のない方が主なターゲット。無料のハンドトリートメントで気持ちいい体験をしてもらうことで、店に関心を持ってもらい、気軽に来店してもらえれば」と顧客開発部の土井直子氏は話す。


約10分間の無料ハンドトリートメント
会場に近い、ポーラの営業所からエステティシャンが出向き、サービスを行う。出張先は、携帯電話ショップ、カーディーラー、住宅展示場、フィットネスクラブ、スパ、自動車教習所、証券会社のセミナーなど幅広い。出張先の企業は、ハンドトリートメントで使用するハンドクリーム代のみ支払えば導入できる。
出張ブースに立ち寄った顧客には、ハンドトリートメントだけでなく、サンプルの提供や、希望者には「スキンチェック」という肌分析も実施。分析結果は約10日後に「ポーラ ザビューティ」及び「エステイン」に来店するともらえる仕組みになっている。
顧客ターゲットのいるところへ出向く、こうした出張イベントは、ポーラの営業所の一部で2007年頃から始まったものだが、成果が見込めることから規模を拡大。11年に出張イベントの本格展開を始め、現在では月に5000件のペースで実施する。エステを併設したポーラの営業所は、ポーラ ザ ビューティ(約570店)を含め全国で2000カ所あるため、全国の至るところでのイベント開催に対応できている。
「商品の新規購入者のうち1割が、出張イベントからの獲得になっています。また広告展開と連動させて、テレビCM放映時期にイベント開催を増やしたり、広告商品をサンプリングしたりといったことも行っています」(土井氏)。