第9回「BOVA」でみんなのマーケットの協賛企業賞を受賞したアニメ作品「くらしのマーケットorノット」。今回、ナダル(コロコロチキチキペッパーズ)を起用して実写版を制作。2023年6月からテレビCMとして放映している。
プランナーが演出に初挑戦
「くらしのマーケットorノット」は、第9回BOVAでみんなのマーケットが出題した課題「くらしのマーケットを使ってみたくなる動画」への応募作で、協賛企業賞を受賞した動画だ。ハウスクリーニング、家電の取り付け、出張お坊さんなど「くらしのマーケット」で利用できるサービスを、タンバリンの陽気なリズムの「♪くらしのマーケット!orノット?」という音楽と、ヘタウマなイラストで伝える内容。応募時は夫婦で制作し、東急エージェンシーの鷹野俊輝さんがほぼひとりで企画制作を担い、イラストは鷹野みゆきさんが協力した。
今回、動画のコアメッセージである「♪くらしのマーケットorノット」をそのまま活かし、ナダルを起用した実写のテレビCMを制作。エアコンクリーニングの時期に合わせて6月から放映した。テレビCMを展開した背景を、みんなのマーケット マーケティング本部の鈴木寛乃さんは「よりメジャーなブランドとして認知を高めたいと考えていました。BOVAの応募作は先に当社のYouTube広告として公開していたのですが、友人に『(BGMを)子どもが歌ってるよ(笑)』と聞いて。幅広い世代の方に知っていただくのにぴったりなのでは、と考えました」と話す。鈴木さんが、同社の広告を担当してきたblenderのプロデューサー 藤本修平さんと鷹野さんを引き合わせる形で、CMの制作チームがつくられた。
プランナーの鷹野さんが実制作の仕事で演出を担うのは、今回が初。「これまでも挑戦したかったので、嬉しい機会でした。意識したのは耳からも目からも離れないCMにすること。声に特徴のあるナダルさんを起用し、曲は音数を極力少なくして、癖になる音を目指しました。また映像は、パンチのある表情を使いたかったので、ムービーではなくスチールを組み合わせる手法で制作。オンとオフの顔を撮るイメージで、1000枚ほどは撮影しました」(鷹野さん)。
藤本さんによれば、3人が同じ目線で制作に取り組んだことが質を高めることに繋がった。「鈴木さんがブランドらしさを担保し、鷹野さんが映像面、僕が座組みなどを見ながら、皆で企画からつくっていったイメージ。クライアントと制作チームの垣根を越えることで、良いものができると実感しました」。特に今回は元の作品が存在していたことが、実現を後押ししたともいえる。「字コンテではなかなか通りそうにない企画(笑)も、アウトプットが見えていたから受け入れてもらえた」と鷹野さん。
CMの公開後、反響も上々。7月中旬まで同シリーズの「アプリをゲット」篇を展開した。年内には別バージョンを公開予定だ。
- 企画制作/東急エージェンシー+blender
- 企画+演出+作詞/鷹野俊輝
- Pr/藤本修平
- PM/稲葉芽里、川嶋風月
- 撮影+照明/西谷圭介
- アニメーション+CG/ナガキパーマ
- 編集/吉野一輝
- 音楽Pr/河副洋之
- 作曲/平野航
- MIX/沼田紀之
- HM/Yoshida Taro
- AE/木村仁美
- NA/逸見友惠
- 出演+歌/ナダル(コロコロチキチキペッパーズ)