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名作コピーの時間

恐ろしいコピー

澤田智洋

    タイは、若いうちに行け。

    タイ国際航空/1995年
    〇C/大建直人、神谷幸之助

    バザールでござーる

    日本電気/1991年
    〇C/佐藤雅彦

    時は流れない。
    それは積み重なる。

    サントリー/1992年
    〇C/秋山晶

コピーは恐ろしい。それは前触れなく現れ、ときに見た人の人生を変えてしまう。「タイは、若いうちに行け。」なんて、本当に恐ろしいコピーです。この言葉を見た当時大学4年生だった僕は、咄嗟に「行かなきゃ」と思い、まんまとですね、友人を誘ってタイに行ってしまったんです。タイに興味があったわけじゃない。それが、たった一行のコピーで行動にまでうつしてしまった。「行かないと損だ」というメタメッセージを勝手に受け取ったんですね。

ちなみに僕のコピーデビュー作は、このときのタイ旅行から着想を得ています。そういう意味でも、突発的に行ってよかった。このコピーには感謝だなあ。なんて感慨にふけっていたら、このコピーを書いた方と一緒に仕事をする機会にも恵まれ、直接お礼を言うこともできました。恐ろしいコピーを書いていただき...

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恐ろしいコピー(この記事です)
サントリーの広告に憧れて。
コピーの壁は高い
強くて重い「一撃」のコピー
本質と軽やかさ
戦略と表現が一体となった、師匠のコピー
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