気になるあのCMの演出やキャスティングについて、ディレクターにインタビュー。今月取り上げるのは、6月に江東区有明にオープンした屋内型ミニチュア・テーマパーク「SMALL WORLDS TOKYO」のCM。テーマパークの住民たちが開国を喜び、視聴者を迎え入れる姿を、カラフルかつポップに描いている。
開国を喜ぶ住民のワクワク感を演出
ひとりの男性が、「ようこそSMALL WORLDSへ」と呼びかける。直後、電柱サイズのカッターが車に突き刺さり、巨大な絵の具のチューブに人が落下。車より大きな鉛筆が転がり、消しゴムには女性が座っている。山間にのぞくのは、巨大な人間。そう、ここは80分の1の世界「SMALL WORLDS TOKYO」。
オープンを「開国」に見立て、案内人を務める外交官が視聴者を歓迎するシーンから始まるCM。監督の児玉裕一さんは、「地面に這いつくばったり、上から眺めたりしながら、ワクワクする角度を探しました。セーラームーンやエヴァンゲリオンが登場するシーンは、ファンが劇中で見たであろうアングルを狙ったり、エヴァの最終回で使われるタイトルモチーフの人文字をつくったり、ディテールで遊びました」と話す。
制作時は既にコロナ禍。「外出できない分、いろいろな世界を1カ所で体験できる魅力を強調したい」と、街を駆け巡る構想が生まれた...