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THE CREATOR あの人の頭の中

24年前の「じゃがりこ」名作CMを完コピしたのは?

中井川 功(中井川企画室)

いま世の中で話題になっているCMを作っている人たちは、どのように企画を考え、映像を作り上げているのだろうか。今回は、カルビー「じゃがりこ」のCMを手がけた中井川功さんです。

(右)ゲスト・中井川 功(左)聞き手・足立茂樹

名作CMの壁を乗り越えられたとき

足立:川口春奈さん出演の「じゃがりこ」のCMが話題になりましたね。

中井川:カルビー社内には「名作CM」と呼ばれているものがいくつかあり、ADKが24年前につくったCM「じゃがりこ食べ」(「正しいいも」篇)もその一つとして数えられています。♪~じゃがりこ、じゃがりこという印象的なリズムにあわせて、縦にポリポリ食べていく女性の表情が話題になったCMです。このCMが当時大ヒットして、じゃがりこが躍進するきっかけになったこともあり、オリエンでは毎回ADKだけ「初代CMを超える企画を期待しています」と書かれたシートが1枚プラスされているんですよ(笑)。

足立:そう言われてしまうと、そこを深堀して頑張らざるをえませんよね(笑)。

中井川:カルビーさんはADKの特権として良かれと思って言ってくださっているんですけどね。以前にも僕は「じゃがりこ食べ」の方向で2、3回ほどCMを企画したのですが、採用されませんでした。というのも、似て非なるものはできるのですが、やはり初代本家には敵わないんですね。今回もスタッフみんなで悩んでいたところ、「完コピすれば超えられるんじゃないか」という意見が出ました。

確かに初代CMはまだHDにもなってないし、画角も4:3で、色合いも暗めなので、完コピして現代に合わせてブラッシュアップすれば面白いかもしれないなと。それでクライアントに初代CMの髪型や顔の角度、食べる回数、カット数など全てを完コピした上で、明るい映像にしましょうと提案したところ、採用していただきました。

僕らが完コピを提案したところ、カルビーさんから「もうすぐ改元があるね」という話が出て、「じゃがりこは平成を駆け抜けたお菓子だ」と盛り上がったんです。さらに、川口春奈さんはじゃがりこを発売した1995年生まれであることがわかり、初代から現在までを振り返る「平成ヒストリー」篇もつくろうという話になりました。

足立:「平成ヒストリー」篇はスタイリストが大変だったのでは(笑) …

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