オーガニックコットン100%の原料を使い、工場・直営店の電力は100%風力発電。「最大限の安全と最小限の環境負荷」を理念に掲げる今治タオルの会社、IKEUCHI ORGANICは、「持続可能であること」の価値を問い直し続ける。
長く使い続けられる永久定番
IKEUCHI ORGANICは、愛媛県今治市に本社を置く社員30人ほどの小さな会社だ。社長の阿部哲也さんはアパレル企業などを経て、2009年に入社した。転身を決断した背景には、アパレルで感じた大量生産・大量廃棄のビジネスへの疑問があった。
「まだ着られる商品でも、シーズンが終わると値下げになって、それでも売れなければ廃棄。そしてまた、たくさんの商品がつくられる。そこに持続可能性はないと思って、ものづくりをしている会社に行こうと決めました」。
IKEUCHI ORGANICの前社長、池内計司さんは、2000年代前半、自社の事業をオリジナルブランドのオーガニックタオルに大胆にシフト。そして、数々の定番商品を生み出した。
「アパレル業界にいた頃から、定番のある会社は強いと思っていて、IKEUCHI ORGANICにはそれがありました。当社を代表する商品『ORGANIC 120』は、今年20周年を迎える"永久定番"です」 …