金井政明会長に聞く、40周年を迎えた「無印良品」のこれから
「無印良品」が40周年を迎えた。1980年に世に生まれ出た時、ワクワクさせてくれたのを覚えている。40歳という節目のメッセージを聞きたいと思い、代表取締役会長を務める金井政明さんを訪ねた。
銀座の「ポーラ ミュージアム アネックス」で、11月17日から12月24日まで「ケの美」展が開催された。「あたりまえの中にある『美』」を掲げたユニークな展覧会で、ディレクターを務めたのは佐藤卓さん。どんな意図を込めたのか、話を聞きに行った。
ポーラ ミュージアム アネックスで開催された「ケの美」展。日常生活に新たな提案をしているクリエイター14名が、自身の「ケの美」を展示した。また、一般の人が参加できる参加型作品「みんなのケ」も設け、普段の朝食、普段よくいる場所、日常を感じる一文字をWebから投稿した作品も展示された。
Photo:Takumi Ota
展覧会の2カ月ほど前、たまたま佐藤さんから「ケの美」展の話を聞き、「『けのび』って何ですか?」と即座に聞き返してしまった。すると「『ハレとケ』の、『ケ』の美しさという意味です」という言葉が──そこではじめて、「けのび」という音と、「ケの美」という文字が結びついた。
「ハレ」とはいわば"非日常"で、華やかな祝いごとや特別な思いを込めたイベントを指す。一方で「ケ」とはいわば"日常"で、日々営まれる当たり前の暮らしに根ざすもの。「ハレの舞台」、「ハレ着」、「ハレの日」といったように、「ハレ」という言葉はたくさん使われるが、「ケ」という言葉が単体で使われることはほとんどない …