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名作コピーの時間

「コピーコピーしてんじゃねーよ」

公庄 仁

    ねるねるねるね

    クラシエ/1986年

    タラタラしてんじゃねーよ

    よっちゃん食品工業/1990年

    もも太郎

    セイヒョー/昭和20年代

4歳の娘が大好物のトマトを食べたあと、「うまいっ⋯テーレッテレー!」と発した。元ネタはもちろん「ねるねるねるね」の魔女のCMであるが、四半世紀前の名作を娘が知るわけはない。私はいまだに自分が無意識で「ねるねるねるね」のナレーションを呟きながら食事をしていることに気づかされた。「ねるねるねるね」という呪文のような名は、言語が意味や論理である以前に呪術的なものであるということを思い出させてくれるが、その呪力は世代を超え私の家族にも影響を与えている。感銘を受けた私は、しばらく1日3食を「ねるねるねるね」で過ごした。

よっちゃん食品工業の駄菓子「タラタラしてんじゃねーよ」も素晴らしいネーミングだ。原料が鱈だから「タラタラ」というワードがでてきたと推察するが、「~してんじゃねーよ」と自らに異を唱えることで、タラに安住しようとする自己の存在を否定している ...

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