日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

           

ウェブメディアで話題!キーパーソンに会いに行く

染谷昌利さんが語る「業界内の『当たり前』を疑おう!」

砂流恵介

ブロガーやライターなど、ウェブの世界で活躍するキーパーソンの頭の中に迫ります。(取材・文/砂流恵介)

7人目のキーパーソン

”業界内の「当たり前」を疑おう”

「染谷昌利 公式ブログ」染谷昌利さん

『ブログ飯 個性を収入に変える生き方』(インプレスジャパン)や『小さな会社のWeb担当者のためのコンテンツマーケティングの常識』(ソシム)などの著者であり、「染谷昌利公式ブログ」で地域活性の情報を主に発信する染谷昌利さん。最近は、蒲郡市(愛知県)や、鳥取県と日本財団の共同プロジェクトなどにも携わっています。ブロガーであり、コンサルティング経験もあるキーパーソンにブログやSNS運営の秘訣を明かしてもらいました。

コンテンツ資産を発掘

─染谷さんは企業や行政機関のアドバイザーもされていますが、まずどのような情報に注目しますか。

「もともと何を持っているのか」という点に注目します。「シネマズ by 松竹」というサイトに携わったときは、松竹が持つ映画のコンテンツがたくさんあるので、保有している資産を掘り起こしました。

その上で、業界内の当たり前は当たり前ではないと気づかせてあげることが大事だと思っています。シネマズで、「特別出演と友情出演の違いとは。カメオ出演って知っていますか?」という記事を書いたことがありますが、映画関連のメディアは業界の常識だと思って書かないネタなんですね。でも、一般の人は知らない。そういう情報を記事にするとよく読まれますし、検索エンジン経由で人も集まってきます。

ブログとSNSの使い分け

─ブログとSNSなどを運用するとき、使い分けをどのように考えていますか。

ブログの場合、読者の悩みを解決するような情報を発信するべきだと思っています。検索って、「青山 ランチ おすすめ」という単語を入力してランチのお店を決めるように能動的に行われるので、「エリア」「金額」「感想」「業態・業種」を明記し、検索キーワードとして引っかかることを意識するといいと思います。

一方でSNSの場合は、読者にとって受動的な情報となるので、印象に残る写真やタイトルを使い「人の心を揺さぶること」への意識が大切です。また、SNS上での売り込みは絶対ダメですね。お店側が情報発信する場合、「ぜひお越しください」はしつこい印象を与えてしまうので、「今日、入荷した商品はこういうコーディネートが合いますよ」というように、読者のためになる情報発信が好かれるのではないでしょうか。

世の中の「共通点」を探す視点

─広報担当者に伝えたいことはありますか。

人って普段から意外と無意識に行動をしているので、「日々意識して行動をする」ことを心掛けるといいと思います。「何かどこかにおもしろい情報が落ちてないか」「今はこういう時代なのかな」ということを意識して世の中を見ることで、色々な共通点が見えてきます。

例えば、最近は新聞や本、ウェブの文字が昔に比べて大きくなっているんです。売れている本を見てみると、上下に空白があり文字を大きくしていることが多く、「BuzzFeed Japan」などのウェブメディアは文字の大きさが約20ポイントあります。文字を読まない、読めないと言われている中で、こういう傾向に気づくことが大事かと

─どうすれば、意識して見ることができるようになりますか。

他の業界を見てみることをお勧めします。異業種交流会や勉強会で参加している人たちとお互いの常識を話し合ってみるといいかもしれませんね。自分の業界の常識と違う部分などに気づくことができます。

筆者とともに。宣伝会議の本社でインタビューさせていただきました。

あと0%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

ウェブメディアで話題!キーパーソンに会いに行く の記事一覧

染谷昌利さんが語る「業界内の『当たり前』を疑おう!」(この記事です)
暇な女子大生さんに聞いた 「セルフプロデュースってどのようにするんですか?」
「灯台もと暮らし」「隠居系男子」の鳥井弘文さんに聞いた、「どうして毎日たくさんの記事を発信し続けられるのですか?」
「LINE HR Blog」「941::blog」櫛井優介さんに聞いた、「どうしたら細かい部分にも気が付くのですか?」
「ジモコロ」編集長の徳谷柿次郎さんに聞いた、「『はてブ」を狙うならば議論が生まれやすい構造にしよう!」
「ねとらぼ」編集記者の太田智美さんに聞く、理想の広報の形とは?

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する