今回は2月に創設が発表された「オムニコムPRグループ」のカレン・ヴァン・バーゲンCEOへ単独インタビューをお届けしよう。
オムニコムPRグループのCEOには、中核PRグループのひとつ、ポーター・ノベリ社のカレン・ヴァン・バーゲンCEOが就任した。
2016年2月、世界最大級のPRグループの創設が発表された。総合広告会社では世界2位のオムニコムグループ傘下のPR会社10社からなる「オムニコムPRグループ」だ。PR会社で世界3位のフライシュマン・ヒラード、同4位のケッチャムを中心に、グローバルで6000人以上の従業員規模となる。今回の拡大版コラムでは、オムニコムPRグループのCEOに就任したカレン・ヴァン・バーゲン女史に単独インタビューを実施。グループ創設の背景やグローバルな広報PRの潮流などを聞いた。
2014年版のグローバルPR会社ランキング
「オムニコムPRグループ」の創設によって3位のフライシュマン・ヒラード、4位のケッチャムを
中心としたPR会社10社がグループとなり、グローバルで6000人以上の従業員規模となった。
コラボレーションを体系的に
─まず、グループ設立の背景を教えてください。
一言で言えば、「変化するクライアントニーズへの対応」ということに尽きます。クライアントは世界中を横断するシームレスで優秀なチームを求めていますし、同時に新しいテクノロジーのPRへの活用などの斬新さも求められています。つまりPR業界自体が大きな変革の真っただ中にあるわけですが、オムニコムとしてはその変化を見守るのではなく、PRの新しい形を前のめりになってつくっていこうと、そういう思いがありますね。
─より具体的には、どのあたりがポイントになっていくのでしょうか。リソースの共有化やビジネスの協業などいくつかあると思うのですが……。
「人」にフォーカスします。PRの仕事はとにかく人材ありき。どれだけ優秀で才能あるPRパーソンを確保できるか、また彼らが所属する会社の枠を越えてコラボレーションすることでシナジーも生まれます。
これまでもオムニコムグループ傘下で通常は競合しているPR会社が ...