次世代を担う若手マーケター・クリエイターを紹介する本連載。新たな時代を担うホープたちはどのようなポテンシャルを秘めているのだろうか。今回は森永乳業 マーケティングコミュニケーション部で活躍する小倉結衣さんに話を聞いた。
記憶に残る広告への憧れ「ピノゲー」成功の裏側
日本を代表する食品メーカーのひとつ、森永乳業。森永乳業マウントレーニア「深い癒やしキャンペーン」など生活者のインサイトを捉えた広告の実績も多い。そんな同社で若手マーケターとして奮闘しているのが、入社7年目の小倉結衣さんだ。
学生時代から将来は商品開発に携わりたいと考え、メーカーへの就職を希望、縁あって森永乳業に入社した。1年目~3年目は物流部門でチルド商品の需給を担当した。
「大学ではマーケティングに関する勉強などはしてこなかったのですが、普段目にする広告の中に心に残るものがあると、自分もいつか広告に携わる仕事がしたいと感じるようになりました」と小倉さんは振り返る。毎年の異動希望調査にマーケティングコミュニケーション部を記入し、2020年に念願のマーケターとなった。
同社のマーケティングコミュニケーション部ではブランドごとにマス広告からデジタル広告まで商品に関する全コミュニケーションを担当する。「最初に担当したのは『クラフト フレッシュモッツァレラ』などの家庭用チーズでした。初めてのテレビCM制作など、とにかく未経験のことばかりで、転職したかと思うほど日々勉強の繰り返しでした」(小倉さん)。
その後、ひとくちアイスのロングセラーブランド「ピノ」を担当。印象に残っている仕事は、2022年に実施した「ピノゲー」キャンペーンだ。「ピノゲー」キャンペーンとは、「たのしさの増量・笑顔の連鎖」をテーマに、ピノがゲームになるキャンペーン。同年6月から開始したキャンペーンの第3弾では「ピノ」を舞台にしたユニークなオリジナルARゲーム6種類が登場。幼なじみで初恋のピノ君が、転校生として現れるといった恋愛シミュレーション...