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R30のホープたち

多様化するタッチポイントでランナーの体験向上を伝える お客さま視点のベネフィットを訴求

城島大河さん(アシックスジャパン)

次世代を担う若手マーケター・クリエイターを紹介する本連載。新たな時代を担うホープたちはどのようなポテンシャルを秘めているのだろうか。今回はアシックスジャパン カテゴリーマーケティングチームで活躍する城島大河さんに話を聞いた。

アシックスジャパン
カテゴリー統括部
パフォーマンスランニングフットウエア部
カテゴリーマーケティングチーム
城島大河(じょうじま・たいが)さん 26歳

2020年、アシックスジャパン入社。入社以来、ランニング商品を中心にマーケティング業務に携わる。現在はランニングシューズのプロモーション戦略策定を担当。2023年7月発売のアシックスを代表するランニングシューズ「GEL-KAYANO 30」のマーケティングプランニングを手掛けた。

情報解禁から発売までロイヤルティを築く

日本発のスポーツ用品メーカーであるアシックス。売上全体の半分以上が「ランニングに関わるアイテム」であり、「中期経営計画2023」においても、「ランニングシューズのマーケットシェアでNo.1」を掲げている。またその実現に際しては、各カテゴリーが収益責任を負うカテゴリー基軸体制を導入している。

ランナーが快適に走ることができ、優れたパフォーマンスを発揮できるように機能性をもたせたランニングシューズを展開するパフォーマンスランニングフットウエア部でカテゴリーマーケティングチームに所属しているのが、入社4年目の若手マーケター城島大河さんだ。

入社後、約2年間はデジタルマーケティングを担当。特に印象的だったのが1年目に担当したトップアスリート向けのランニングシューズ「METASPEED(メタスピード)」シリーズだ。

2021年には、ランニングシューズ業界に携わる人が注目する箱根駅伝において、アシックスのシューズを着用するランナーはゼロだった。「メタスピード」はそんな状況のなか開発されたアスリートの武器となる戦略的商品だったのだ。「アシックスの存在感を復活させるため、期待を背負った商品のデジタルマーケティング戦略を任され、プレッシャーもありましたが気合いも入りました」(城島さん)。

発売前の期待感を創出するためにティザーサイトを開設。訪れたユーザーにメールアドレスを登録してもらう設計を施し、発売時にコミュニケーションが取れるようにした。当時、アシックスでは発売前から行うコミュニケーション施策の実績はあまりなかったと言う。

「商品名や商品写真も公開できないという中で、ボストンにあるデジタル拠点と密に連携しながら、お客さまに伝えるメッセージを考えました」(城島さん)...

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