次世代を担う若手マーケター・クリエイターを紹介する本連載。新たな時代を担うホープたちはどのようなポテンシャルを秘めているのだろうか。今回は味の素 コミュニケーションデザイン部 クリエイティブグループで活躍する矢島 瞳さんに話を聞いた。
ブランドと制作会社を つなぐ「架け橋」
1909年に創業した味の素。「おいしく食べて健康づくり」という創業の志のもと、日本の食卓に欠かせない調味料や食品を100年以上にわたり生み出し続けている。
今回取材した矢島瞳さんは、現在入社5年目。インハウスのクリエイターとして、ブランドコミュニケーションにおいて重要な顧客接点となる、パッケージ・広告クリエイティブ制作の両軸に携わっている。これまで担当したブランドは、同社を代表するうま味調味料である「味の素®」の紙パッケージ化や、「ほんだし®」、新商品発売にともなうクリエイティブ制作など多岐にわたっている。
矢島さんを含む味の素のインハウスクリエイターは、同社内でどのような役割を担っているのか。
「私たちの役割は、顧客接点となるパッケージ、およびテレビCMなどの広告クリエイティブを通して、ブランドをより魅力的に伝えることにあります。顧客へどう売り出していけばよいかなど、悩みを持っているブランドがあれば、まず課題をヒアリングし、主にクリエイティブで解決策を提示していくのが仕事です」(矢島さん)。
しかし味の素では、所属するインハウスクリエイターだけでクリエイティブの制作を担当しているわけではない。もちろん外部の制作会社や広告代理店とも連携して制作を進めている。
「そう聞くと、私たちのようなクリエイターの存在価値が見えづらくなってしまう気がしませんか?」と矢島さん。味の素の...