女性活躍促進制度「macalon」や、技術者向け支援制度「ENERGY」など、採用・人材育成で新しい取り組みを次々に打ち出してきたサイバーエージェント。事業の変化も激しいITの領域で、同社はいかにして柔軟に変化に対応できる人材を確保しているのか。同社の執行役員 採用戦略本部 本部長の石田裕子氏に、その背景、考えについて聞いた。
"内定者ファースト"を実践 コミュニケーション機会を多くする
2018年度は258名、2019年度は418名とキャリアだけでなく新卒採用活動にも力を入れるサイバーエージェント。
毎年、学生たちと相対している中で、就職に対する意識・行動の変化を感じているという。サイバーエージェントの採用戦略本部 本部長 石田裕子氏は「サイバーエージェントをこれまで認知していなかったような層からのエントリーが増えています。学生側の就活の選択肢が業種を越え多様化していると感じています」とその変化を語る。
また、以前よりも学生の企業に対する理解度が高まってきており、主体的に企業を調べるようになっているのではないか、と考えているという。
学生の主体性が増してきているからといって、企業側が受け身になってしまっては、風土に合う学生を採用することはできない。企業側もマーケティング的な発想を持ち、ターゲットとなる学生に働きかけていくことが必要となる。
「採用活動もマーケティングでいう、パーチェスファネルと同じような発想で戦略を組み立てています。まずは会社について知って、さらに理解して、興味を持って、ファンになってもらったうえで、入社というアクションを起こしてもらう。この全体像を踏まえた戦略が必要だと考えています」。
内定者バイトなど独自のフォローアップ施策
学生との接点づくりから入社に至るまでの全体設計をしている同社。この"入社までのジャーニー"のなかでも、特に重要視しているのが、内定者に対するフォローアップの工程だ …