情報摂取量が飛躍的に高まった現在の環境下で、感度が高く、情報を社会に循環させる担い手として「聞き耳層」の動向が注目されている。この連載では、実際の調査データを交えながら、聞き耳層を使ったブランド診断や共創型の商品開発、情報循環への取り組みを紹介していく。
聞き耳層とは
生活者を情報感度の高い順から「はや耳」「聞き耳」「むれ耳」「そら耳」「とお耳」と分類したとき、2番目に情報感度が高く、他者に情報を広げる習性を持つ。
2014年にブレイクしたタレント、聞き耳の予測は的中?
本連載の第4回(2014年10月号)では「聞き耳層が支持するちょっと先のタレント」と題して、人気タレントのランキングとイメージ評価、次にブレイクするタレントについての調査結果を紹介した。その結果、聞き耳層の予測するブレイクタレントとしては斎藤工、木村文乃、E-girlsなどが挙げられた。聞き耳層の評価どおり、それぞれ映画、ドラマ、紅白出場など名実ともに人気タレントの仲間入りをした1年となった。
CMでタレントをキャスティングする場合は、タレント好感度調査の上位タレントを求めつつも、競合メーカーへの出演やスケジュールの関係から思い通りのキャスティングができない場面も多い。その場合、次にブレイクするタレントが誰かを考えてリストアップすることはもちろん、新しいタレントの持つ個性や、さらに活躍する(ブレイクする)可能性を秘めているのか、などについて情報が求められている。
「キキミミパネル・タレント調査」では、業界目線ではなく、生活者目線でタレントのポテンシャルを表す手段の一つとして、聞き耳層の評価を切り口とした調査を行っている。今回は、2015年2月に実施した最新の調査の結果をもとに、ブレイクタレントにフォーカスして、ランキングとタレントのイメージなどについて紹介していく。
聞き耳層の好む「誠実・スマート」型タレント
第4回の時と同様、調査の結果をもとに …