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情報化時代の新・セグメンテーション ヒットのキーマンは聞き耳層!

「焼きチョコベイク」の本質価値をワークショップで探る

上野昭彦(読売広告社)

情報摂取量が飛躍的に高まった現在の環境下で、感度が高く、情報を社会に循環させる担い手として「聞き耳層」の動向が注目されている。この連載では、実際の調査データを交えながら、聞き耳層を使ったブランド診断や共創型の商品開発、情報循環への取り組みを紹介していく。

    聞き耳層とは

    生活者を情報感度の高い順から「はや耳」「聞き耳」「むれ耳」「そら耳」「とお耳」と分類したとき、2番目に情報感度が高く、他者に情報を広げる習性を持つ。

ホンネを導き出す「キキミミ」ワークショップ

前回に引き続き「聞き耳層」の活用事例を紹介する。「聞き耳層」は定量調査においても非常に発言量が多く、具体的な回答をする傾向がある層なので、定性調査など実際に聞き耳層同士が向き合ってコミュニケーションをとる場面では、ディスカッションが非常に活性化するため、通常のグループインタビューよりも有益なホンネが得られる。今回は発売から10年が経ち、「夏のチョコレート」として安定した人気を誇る森永製菓のベイクを題材に、実際の「キキミミ」ワークショップの模様やそこから得られたヒント、実際の施策改善の方向性の一部を紹介していく。

夏のチョコレート、ベイクの課題

森永製菓のベイクは、特許技術により、チョコそのものを焼きあげた独特の食感と濃厚な味わいが特徴のチョコレートである。また、熱に強く溶けない。この特徴から、「夏でも溶けない焼きチョコ」という訴求が行われ、夏場に売上のピークが来る「夏チョコ」として存在感を発揮している。近年、通年ユーザーも増加し、ブランドとしても秋冬の商品展開を活発化することで …

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「焼きチョコベイク」の本質価値をワークショップで探る(この記事です)
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