マーケティング領域におけるテクノロジーの浸透は著しい。これに対応し、エージェンシーサイドにもCTO(最高技術責任者)という職種が登場している。米・レイザーフィッシュの現役CTOで、『超先進企業が駆使するデジタル戦略』の共著者であるレイ・ヴェレズ氏にCTOの役割について聞いた。

レイザーフィッシュ CTO レイ・ヴェレズ 氏
米レイザーフィッシュの最高技術責任者(CTO)。ソフトウェアの設計から導入に至るまで、ソフトウェア開発に心血を注いできた。これまでに、米シティバンクや米フォード・モーター、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)などを顧客として仕事をした経験がある。
テクノロジーを活用した三次元のユーザー体験
私は、1998年にRazorfish(レイザーフィッシュ)に入社し、CTO(チーフ・テクノロジー・オフィサー)として、キャリアを積んできました。
エージェンシーにおけるCTOの役割を一言でいえば「テクノロジーを活用し、三次元のユーザー“体験”をつくる」こと。多様なデジタルテクノロジーが浸透した現代、消費者は企業に対して従来のトラディショナルな広告のようなワンウェイ型のコミュニケーションではなく、インタラクションの中での体験を求めています。そしてテクノロジーを活用することで、より一人ひとりの消費者に合わせた、適切な体験をつくりやすくなってもいます。こうした中で …
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