いつ、起きるかわからないお客様の需要を捉える
現在、9300万を超える会員を抱える(2014年6月末時点)楽天。そのユーザーID数は、日本のネットユーザーの9割をカバーする。ビッグデータに対する企業の期待も強い昨今、楽天ではこのプラットフォームを活用し、企業向けに総合的なデジタルマーケティングソリューションを提供しようと2014年4月に新組織「楽天マーケティングジャパン」を立ち上げた。楽天マーケティングジャパン事業・事業長の濱野斗百礼氏は、「現在、楽天では『楽天市場』、『みんなの就職活動日記』、『楽天レシピ』など60以上のサービスを展開している。以前から広告メディア事業はあったが、メディアだけにとどまらず当社が持つアセットを全て活用した、デジタルマーケティング支援を行うのが、この部門の役割」と話す。
これまで、楽天のソリューションと言えば「楽天市場」に出店する企業向けの送客支援に強みがあるというイメージが強かった。しかし濱野氏は「今、まさに商品を買おうとしているユーザーが集まり、加えて決済の仕組みにも紐づけられている、この巨大なマーケティングプラットフォームは、ナショナルクライアントを始め、様々な企業にとって、活用可能性を提供できるもの」と話す。さらに「データの分析から、お客様に関する新たな発見、さらには新規顧客開拓の可能性も生まれてくる」と続ける。
マス広告に軸足を置く、これまでのマーケティング活動は最大の需要期に合わせて、一つのシナリオに絞り込んだキャンペーンを行うのが一般的だ。「しかし実際に、楽天会員のデータを分析すると …
あと52%