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地域活性のプロが指南

ミリオンライブ!への理解を深め 参加者とつくるキャンペーンに

相模原市 公式Twitter「相模原市シティプロモーション」中の人

若い世代を中心に人気の「アイドルマスター ミリオンライブ!」とのコラボに挑み好意的認知の向上を図った神奈川県・相模原市。実施にあたり立ちはだかった壁をどのように乗り越えていったのか。

2022年12月から2023年3月にかけ、相模原市では、バンダイナムコエンターテインメントのアイドルプロデュースゲーム「アイドルマスター ミリオンライブ!」とコラボレーションし、市内の周遊を促すキャンペーンを実施。全国からたくさんの方が参加し、SNS上では「最高のコラボ」との声が上がるなど、高い評価をいただきました。

市への好意的認知度の向上を目指し、コラボ募集企画に相模原市がエントリーしたことで始まった今回のキャンペーン。実は、エントリーした当初、私たち観光・シティプロモーション課には、ミリオンライブ!に詳しい職員がいませんでした。今回は、この致命的な課題をどのように乗り越えたのかを中心に紹介します。

深く理解しようとする姿勢

IPコンテンツとのコラボ企画は、それを好きな人から見れば、深く理解している人がつくったか否かすぐに分かるものです。今回のコラボ企画も、私たち運営側が上辺だけの理解で実施すれば、プロデューサーの皆さん(アイドルマスターはアイドルをプロデュースするコンテンツのためいわゆる“ファン”をこのように呼ぶ)はそれが分かるでしょうから、かえって市のマイナスプロモーションになる可能性があると考えました。

とはいえ短期間に理解することは難しく、だからといって理解しているかのように振る舞うのではなく、プロデューサーの皆さんとTwitterを通じてコミュニケーションを取りながら、一緒にキャンペーンをつくり上げていただきたいとの思いで、企画を進めることにしました。コラボ成功の鍵は、そのコンテンツのことを深く理解しようとする運営側の姿勢にあると考えたからです。

アイドルマスターシリーズは楽曲に力を入れているコンテンツです。ちょうどキャンペーンを始めるタイミングで、約490のミリオンライブ!楽曲の配信がサブスクリプションサービスで解禁され、大きな話題になっていました。そこで、コンテンツを理解する第一歩として、まず楽曲を毎日できる限り聴きました。

そのうち何曲かを口ずさめるくらいになってきた頃、ミリオンライブ!の9周年記念ライブの開催を知り、さらに理解を深めるため、配信チケットと人生初のコンサートライトを購入し、新人プロデューサー「相模原市P(プロデューサーの略)」として、生配信を視聴し、コラボ関連楽曲が披露されるとプロデューサーの皆さんに交じってTwitterでリアクションするなど自分からコンテンツの世界に飛び込んでみました。

今回のキャンペーンをつくり上げていく上で大切にしたのは、プロデューサーの視点で...

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