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リスクと広報

マクドナルド期限切れ鶏肉使用事件に学ぶ 中国リスクへの備え方

マクドナルド 期限切れ鶏肉使用事件

あの不祥事は、なぜあれほど世間から批判されたのか─?顧客情報漏えいからフードテロ、取引先・子会社の不祥事まで、2014年の危機管理広報の誤りを専門家と振り返りながら、広報の視点で会社を守り、評判を高めるためのポイントを徹底解説します。

中国リスク過小評価「欧米流」の謝罪も仇に

10月からは消費者と共同でソースを開発したとんかつマックバーガーを発売。業績回復を目指した動きも加速している。

事件の経緯

7月20日、中国のテレビ局が中国の食品メーカーで米OSIグループの子会社「上海福喜食品」(上海市)で期限切れの鶏肉を使用していたという問題を放送した。この会社から材料を仕入れていた日本マクドナルドは、7月25日にチキンマックナゲットの販売を中止すると発表。経営への打撃は大きく、10月には14年12月期は41年ぶりに営業赤字に転落するとの見通しを発表した。

リスク専門家 白井邦芳氏 はこう見る


現地のSNSチェックや抜き打ち検査も有効

今回問題となった「上海福喜食品」は、世界17カ国に50の工場を有し、食肉業界では世界最大規模といわれる米食肉メーカーOSIグループの子会社である中国現地法人で、誰もが耳を疑った。しかし、そこは「中国」という土壌柄、これまでもチャイナフリーであるとか、製品・食品への危険性は何度も繰り返しメディアでも語られていたはずだ。

マクドナルドの問題は、特に原材料の調達先となる中国の場合のリスク管理について目が届いていなかった点である。多くの企業が原材料や製造委託を中国内で行っているが、他国におけるリスク管理以上に慎重に対応している企業は少ない。

6億人以上のユーザーを有している中国版ミニブログ「微博(ウエイボー)」では、上海福喜食品の従業員と見られる投稿者の書き込みが事件発覚前から相当量確認されていた。最近、発生している従業員に関連するフードテロや違法行為は、SNSを通じて不満や職場環境などの書き込みが確認されることが多く、中国内で原材料を調達または製造委託している企業は、この種の危機管理情報を入手しているところも少なくない。

同時に、定期・臨時の監査を行っている企業も多数ある。本事例は中国・上海のテレビ局のスクープ映像による発覚だったため ...

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