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デジタル時代、これからのOOH活用

明治が挑んだ、あえて何も足さない真っ白な広告 「この商品にしかできない」印象の残し方

明治、STAGE、東急エージェンシー

2023年3月27日、明治は新商品「明治 Dear Milk」(以下、「Dear Milk」)を発売。新たなプロモーションを開始した。同商品は乳製品のみの原材料でつくられた、それ以上「何も足さない」ことが特長だ。そのシンプルさと魅力を伝えるために“真っ白な広告”を採用し、トレインジャックを実施。何も足さない広告演出はどのように企画されたのか、メディアプランニングから効果測定までのストーリーを探る。

2023年3月に関東地区限定で発売を開始した「Dear Milk」。実は、その以前から「明治極秘アイス試食会」と題し、商品情報の公開を行っていた。商品を担当する吉岡氏は、当初はターゲット層を30代から40代の女性と想定していたと話す。「アイス好きの方はSNS発信が活発的な傾向があります。『Dear Milk』は味に自信がある商品ということで、まずはアイスファンから、味にまつわる“情報漏洩”を試みようと、実施したのが『明治極秘アイス試食会』でした」(吉岡氏)。

300名限定のイベントには、8000名近い応募が集まり、試食会参加者によるSNS発信も狙い通りに活発化。発売前からファンを巻き込むことで、SNSを通じて当初のターゲット層へ情報が届くことを想定していた。

同商品の斬新なプロモーションはまだまだ続く。発売後には、渋谷駅地下と東急東横線車両内にOOHを掲出。競争が激しいアイスクリーム市場、原材料が乳製品のみという独自性を訴求するために生まれたのは、車内を「Dear Milk」の世界観で飾りつけた「何も足さない」真っ白な広告だった。

「デジタル広告と異なり、電車内の広告はいざとなったら目を背けられる、“好意的な強制視認性”があるのでは。だからこそ、心が動く体験につながると感じる」と野口氏。

違和感のあるシンプルさで生活動線上にフックを

前述のように、狙ったターゲット層へ確実に届けるためにはデジタル広告やSNSで広告を回したほうが、効果が出現しそうな印象だ。なぜ同社はデジタルではなく、屋外広告を選んだのか。その理由について、明治 宣伝部の簑和田氏は「限られた予算の中でも、メディアや通行者によって、十分に拡散を狙える手段だと考え」と説明する。

「『Dear Milk』は、アイスクリームの中では高価格帯です。そのため、ターゲットは30~40代の女性や主婦層に設定しました。ターゲット層が普段から利用する公共交通機関を考慮して、渋谷駅構内だけではなく、東横線での“車両全体が真っ白になる”トレインジャック展開も決めました」(簑和田氏)。

制作を担当した東急エージェンシーの岸氏は広告制作の際、消費者が広告に接触したときに起こる違和感を起点とした体験設計を意識したと振り返る。真っ白な広告はいわば、同商品の最大の特長である“原材料が乳製品のみ”という点を...

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