友達と遊べるたまり場アプリ「パラレル」は、渋谷駅や首都圏の通学路に20種類のOOH広告を展開した。本施策のターゲットは学生層。オンライン施策とは異なる、オフラインならではの広告体験を提供することで、同社の存在感を一層高めることを図ったという。ブランドの知名度向上だけでなく、アプリの利用促進や新規ユーザー獲得にも大いに貢献した施策背景を、パラレルのマーケティング責任者である道下江里花氏が解説。デジタル時代の新しい広告戦略として、若年層にリーチするOOHの使い方を探る。
友達とゲームや動画、音楽などのコンテンツを一緒に楽しめる友達と遊べるたまり場アプリ「パラレル」。ミニゲームやカラオケ機能に加えて、ボイスチェンジやボイススタンプ機能を活用した、通話やチャットも楽しめるアプリだ。
リリース当初は、モバイルゲーム専用のボイスチャットアプリとしてローンチ。主にゲーマ―層に利用されていたが、利用者拡大に向けた方向転換と機能拡充が功を奏し、現在は中高生が友達同士で遊びながらコミュニケーションを楽しむアプリとしての利用が拡大した。
現在の利用者の7割はZ世代、1日あたりの平均利用時間は3時間を超えるなど、友達同士のオンラインのたまり場のような感覚で活用されている。
今回の施策は、300万ダウンロードを突破した同アプリのさらなる認知・インストール拡大施策として展開したと、同社マーケティング責任者の道下氏は話す。「本施策は2023年7月に開始しました。対象は中高生。学校内で“友達と一緒に遊べるコミュニケーションアプリとして認知拡大を図りたいと考えたのが施策の始まりです。特に狙っていたのは、クラス内といったコアなコミュニティで、パラレルが話題になることでした」。
そこで、従来から行っていたSNSやインフルエンサーによるデジタル施策に加え、OOH施策も実施。ターゲット層に向けて、渋谷駅の改札前や都心の中学・高校の通学路上など、およそ60ヵ所に全20種類のメッセージ広告を展開した。
「中高生の生活動線に掲出することで、話題にしてもらいたいと考え、立体施策上では当社初となるOOH展開を決めました」(道下氏)。


展開後の好感度は約2倍 集まった想定外の反応
若年層がターゲットの場合には、デジタル施策が効果的と…