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宣伝会議サミット2021

データドリブンマーケティングでお客さまのイミを捉える

富岡広通氏(パナソニック)

モノが溢れ、情報が氾濫する時代に、どのように生活者とコミュニケーションを図るか。常にマーケターを悩ますこの課題に対し、パナソニックはどのように取り組んでいるのか、同社でデータドリブンな取り組みを実行している富岡広通氏が解説する。

お客さまのモノに対する意識と情報環境の変化

私は家電の国内マーケティング部門で、データ活用マーケティングの推進を担当しています。当部門ではどのような考えに基づいてデータやデジタル活用を推進しているのか、お伝えできればと思います。

まずお客さまを理解するために、お客さまの意識と情報環境の変化について説明します。意識の変化については、背景として「生活品質の向上〈物質的〉」と「欲求の高次化〈精神的〉」があげられます。「生活品質の向上〈物質的〉」は、モノがあふれる時代、生活品質も向上し、モノそのものに価値がなくなっていること。「欲求の高次化〈精神的〉」は、お客さま自身の精神的な欲求段階が変わってきていること。特に若者世代、ミレニアル世代、Z世代と呼ばれる人たちには、よりこの欲求の高次化が顕著に表れています。

このような環境変化の中で、モノ消費からコト消費と言われた時代を経て、マーケティングやコミュニケーションはお客さまが製品やサービスに求める「社会的価値・情緒的価値=“イミ”」を捉えることが重要な時代になってきました。“イミ”をいかに捉え、どうコミュニケーションをとるかが問われています。

次にお客さまを理解するカギとして情報環境の変化があげられます。インターネット登場以降、2000年初頭にはWebサイトで情報を発信できるようになりました。当部門でも、今では製品のWebサイトや「クラブパナソニック」のような会員組織、ECや広告、さらにはIoT商品のログなど様々な接点でデータを取得することが可能となっています。

このような時代における課題は2つあると思っています。1つは様々なものがデータ化される一方で、リアルな肌感を持ちづらくお客さまの動きが想像しにくいこと。例えば、宣伝を打って店頭に100名のお客さまが来ると効果があったと肌感でわかりますが、データだと数字だけの世界になってしまう。2つ目は個々の動きが細分化されるからこそ、組織の機能ごとの細分化が必要となり、統一のとれた顧客体験の提供、全体最適が難しくなることです。

図1 意識の変化

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