
(画像=123RF)
魔法の杖。いまだにAIをそのように思っているビジネスパーソンにお会いすることがある。メディアでは毎日のように、「AI」という言葉が飛び交っているので、そのように誤解するのも無理はない。しかし、残念ながら現実のAIがそうでないことは、第2回で述べたとおりだ。現在のAIには限界があり、AIのパフォーマンスを引き出すためには、人間とAIがコラボレーションする必要がある。
具体例を挙げよう。第1回で紹介した、はるやま商事の治山正史社長と最初に出会ったのは2015年。当時、治山社長にいただいたお題は、「ダイレクトメール(DM)販促の費用対効果が落ちてきている。これをAIで変革する方法はないか?」だった。
従来から、DMなど、マーケティングでの活用が考えられそうな統計手法は数多く存在した。我々のプロジェクトチームは初め、単純に、そうした手法をディープラーニングに置き換えれば効果が出ると考えた …
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