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グランプリ、ゴールド、シルバーはどう選ばれたのか 最終審査会Report

応募総数4088本から一次審査、二次審査を勝ち残ったファイナリスト39本。それらが最終審査会で検討された企画だ。審査の合言葉は「リアリティ」「クリエイティビティ」「フィジビリティ(実現可能性)」の3点。ここでは、どのようにして審査が進められたのかをレポートする。

新たな時代にふさわしい企画を

【Start▶0.5H】
新たな審査員に佐々木亜悠氏

最終審査の対象は、二次審査で点数の高かった企画、39本だ。審査会では、グランプリ1本、ゴールド2本、シルバー3本を選ぶ議論が行われた。

審査委員長は博報堂ケトルの嶋浩一郎氏。今回、審査員には幅広いプランニングに携わる電通 佐々木亜悠氏が加入した。前回に続き、アサツー ディ・ケイの石田琢二氏、オイシックス・ラ・大地の奥谷孝司氏、プラチナムの吉柳さおり氏、大広の児玉昌彰氏、宝島社の桜田圭子氏、元ドミノ・ピザ ジャパンの富永朋信氏、ハッピーアワーズ博報堂の藤井一成氏も名を連ねた。

嶋氏は「3つのゴールドの中から、新しい時代の販促手法としてふさわしいものをグランプリに選びたい」とした。

【Start▶1H】
ひと目で見て、良いとわかる企画が理想的

まずは嶋氏による審査方針の確認だ。

「この企画で本当に人が動くか、というリアリティが一番重要。加えて、そのアイデアがあったかと思わせるクリエイティビティ、企画のフィジビリティ(実現可能性)の3点を念頭に、議論していきましょう」

応募作品全体の傾向として、吉柳氏や奥谷氏は、「リアルな企画が増えた」と口を揃えた。嶋氏は「ひと目で見て、良いとわかる企画が理想」とも。

ここで15分ほど、各審査員がファイナリスト39本を振り返る時間を設け、それぞれの企画のよいところを改めて確認。そしていよいよ議論に入る。

【Start▶1.5H】
シルバーにふさわしい企画は

まずは前述の39本から得点上位となる6本を暫定的にシルバー以上として設定。7位以下から、このラインを超えるものがあるかどうかを検討する。藤井氏はセブン-イレブンの惣菜を買いたくなる企画「セブン定食」を推薦。暫定シルバー以上の「セブンピーエム」と比較した。

「セブンピーエム」は、夜間専用POPを設置し、自宅でお酒を飲む際のアテとして惣菜をプロモーションする企画。藤井氏は「店員には外国籍の方も多い。頻繁に店内装飾を変える複雑なオペレーションは現実的ではないのでは」と指摘した。一方の「セブン定食」は、「夜のセブン-イレブンで『定食』を食べる行動が記号化され、世の中に流通しそう」と考えを示した。

他方、石田氏は「惣菜の購入者にご飯を提供するのは、キャンペーンの仕組みとして独自に欠けるのではないか」と述べる。また桜田氏は「糖質オフがトレンドで、米飯を控えている方もいるかもしれない。ターゲットとの親和性は『セブンピーエム』のほうが高いのではないか。商品自体は変えず、表示の仕方でコンテンツ化する手法も上手だと思う」と評価した。

【Start▶2H】
シルバーへのくり上がりが発生

富永氏は、電子ピアノのレンタルを経て販売する「ローランド・ホームステイ」を推薦。「楽器は高価な上、違いがわかりづらい。この企画なら検討しやすく、乗り換えられにくい」とした。児玉氏も「借りるために自宅に場所を空けると、返すのに心理的なハードルがある」と賛同。

さらに「EVERYDAY 31 hunts!」「ヒストリー オブ31」「サンリオパジャマパーティ」が挙がり、推薦企画は5本に。「売り場でローランドだけがこれを行っていたら効果がある」(藤井氏)として、「ローランド・ホームステイ」がくり上がった。

【Start▶2.5H】
ゴールドとシルバーの境界線を超えられるか

シルバー以上に相当する7本のうち、二次審査の得点上位3本を暫定ゴールドに。下位4本がゴールド以上に食い込めるかが争点だ。

アスカネットのフォトブックの利用促進で、思い出の写真をフォトブックとして残す「断捨離アルバム」に着目したのは佐々木氏。「利用のタイミングを、思い出の品を捨てるときと設定したのが上手。スマホの写真では見返されづらいが、アルバムなら再び見る機会がある」と評価した。

一方、暫定ゴールド以上の、コニカミノルタプラネタリムの音声で感動体験を提供する「泣き星日和」には、「これまでの星を見る以外の付加価値が出せる」(奥谷氏)という評価がなされたが、ゴールド不相当ではないかとの意見も。

そこで、この場で改めて7本を採点し直し、再度集計して得点の高い3本をゴールド以上とすることに。

【Start▶3H】
ゴールド以上に相当する3本を検討

集計の結果、シルバーは「ローランド・ホームステイ」「断捨離アルバム」「泣き星日和」「家族や友達と分け合う『ムヒる?』を常識に」に決定。ゴールド以上には「セブンピーエム」「ニコカルビー」「ブラックサンダーエクスチェンジ」が残った。

「ニコカルビー」は、子どもが友人などと分け合える菓子パッケージの企画。「教育面からも評価されそう」(藤井氏)と評価された。「ブラックサンダーエクスチェンジ」は、訪日外国人客が帰国時、余った小銭をブラックサンダーと両替できるブースを出す企画。「訪日客に絞った点がいい。海外でブラックサンダーが人気と、PRにもつながりそう」と吉柳氏。佐々木氏も「世界に市場が広がる可能性もある」とした。

最後に全員で挙手。グランプリは「ブラックサンダーエクスチェンジ」に決まった。

おつかれさまでした


嶋 浩一郎 氏
グランプリは目の付け所がいい。海外で「世界のブラックサンダー凱旋帰国!」というストーリーも想像できます。

桜田 圭子 氏

藤井 一成 氏

児玉 昌彰 氏

吉柳 さおり 氏
販促施策自体をどうPRするか、どう人を動かすか、という視点も含めて、さまざまな側面から企画の審査をしていこうと思います

奥谷 孝司 氏

富永 朋信 氏

石田 琢二 氏

佐々木 亜悠 氏

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