日清食品の「どん兵衛」は、大胆なWebキャンペーン企画を次々に実施している。一連のWeb施策が大きな反響を呼び、主力商品にも関わらず売り上げ150%を記録した。「どん兵衛」の企画担当者に、成功のコツを聞いた。
- Webキャンペーンが、認知度向上や売り上げ増にうまくつながらない…
【担当者の悩み】
決め手は、「商品が主役か」「露出のイメージが描けるか」
「どん兵衛」は、若年層向けのプロモーションツールのひとつとしてWebを活用している。企画採用の決め手は話題になるかどうかだけではなく、「商品が主役になっているか」「露出のイメージが明確に描けるか」も重視する。この2点をクリアし、売り上げにつながるような良案に行きつくまで、広告会社に時間の許す限り再提案を求めることもある。
企画では、「その商品らしさ」を失わないようにしなければならない。「どん兵衛」は「スマートさからはほど遠いものの、筋を曲げない頑固さ、正直さ」というブランドアイデンティティを持っている。「どん兵衛」らしい企画について日清食品 宣伝部の安武雅之係長は、「すごいけれど格好良すぎず、どこか突っ込みどころのあるイメージ。そうした商品イメージと企画が近いほど、成功に近づける」と語る。
企画をひとことで言い表せるかどうかも、イメージのしやすさや、話題のしやすさという点において重要となる。たとえば「10分どん兵衛」であれば「おわび」、「どん二郎」であれば「ラーメン二郎へのラブレター」など。
「10分どん兵衛」は、お湯を入れてからの待ち時間を通常の5分ではなく10分にするだけで、違ったおいしさが味わえるとソーシャルメディアで話題になったことから生まれた企画。Webサイト上で日清食品が「10分どん兵衛」のおいしさを知らなかったことを詫び、話題の火付け役であるタレントのマキタスポーツ氏と「どん兵衛」のブランドマネージャーが対談を行い、その模様を記事にした ...