
パッケージデザインというと多くの場合、パッケージの正面の話が中心で裏面の重要性は注目されにくい。普段の制作プロセスでも正面のデザインには時間やコストをかけ、調査を行い、ブラッシュアップを繰り返すことが多い一方、裏面は気づいてみると入稿が迫っていて、とにかくミスがないようにと必死で作る作業になることが少なくない。しかし実際には裏面は、意外にも顧客満足に大きな影響を与えている。
例えばスーパーの売り場でしばらく購入者を観察してみていただきたい。多くの消費者は、商品選択において裏面を見るのに時間を割いているのがわかる。商品の原材料は安心できるものだろうか。苦手なものやアレルギーは大丈夫だろうか。作り方や使い方は簡単だろうか。裏面の情報が不十分だったり、わかりにくかったりすれば、顧客満足が高まることはない。購入後、その商品を使ったり消費したりするにあたって、その商品が上手に使えるか、正しく商品の恩恵を受けられるかは、裏面の情報に大きくかかっている。
その大切さのわりには、制作現場で裏面の制作にかける時間と予算は少なすぎではないだろうか。そうした中で、情報の整理がよくされていて、裏面デザインが機能していると感じるのは …
あと62%