
車や洋服、チョコレート、ワインなど、あらゆる市場で同じカテゴリーの商品でありながら、10倍以上の価格差があるものは多い。特に嗜好性が高いカテゴリーでは価格そのものが商品の価値を代弁しているようなものもある。先日、ふとコンビニでひげ剃りのパッケージを見かけた。下段に並べられていた右側の商品は、130円の「シック エクストリーム3」、左側の商品は、1350円の「シック ハイドロ5」である。
同じ棚で、同じカテゴリーで、同じ包装入数でありながら10倍の差がある2商品において、パッケージデザインはどうあるべきだろうか。熾烈な戦いの中で、2つとも実によくできたデザインである。
「ひげ剃りなんだから、130円で十分いいものが買えますよ。ブランドも機能性もきちんとしていますよ」と伝えるエクストリーム3に対して、「いやいや、でもどうせ買うなら使い切りでなくて、何年も使えるものを買いましょう。そもそも機能も構造も全く違います。この重厚感、ちょっと手にとって重さを感じてください」と主張するハイドロ5。コンビニの棚でこの2商品が静かに戦っている様子が伝わってくる ...
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