コカ・コーラが130年の歴史で初めて、シリーズで統一感を持たせたデザインリニューアルをスタートした。まずはメキシコから始まり、2017年まで段階的に世界各国でデザインでのリニューアルを行っていくという。日本にお目見えするのは来年だろうか。
このパッケージデザインリニューアルはワンブランドマーケティング・ワンブランドパッケージングと名付けられ、主力商品の350㎖缶から展開されている。レッドディスクと名付けられた赤いサークルをデザインの真ん中に配し、シリーズ共通のアイデンテティとして、ブランドカラーである「赤のコカ・コーラ」であることが強く印象づけるデザインになっている。デザインの上部には、“Original Taste, Zero Sugar…”といった商品特徴を一言で表現するコピーが配置されている。
なぜいま、コカ・コーラはシリーズに統一感を持たせるパッケージデザインのリニューアルを行ったのか。その理由は、ダイエットコークやシュガーゼロといった健康志向のアイテムが、従来のオリジナルコークを抜いて売り上げの大半を占めるようになってきたためである。
「コーラは好きだけど糖分は避けたい」というユーザーが増えてきた結果、オリジナルコーク以外の商品売上が主力になるに伴い、黒色主体のゼロコークやシルバー色主体のダイエットコークの広告露出や顧客接点が多くなってきた。その結果、コーラの赤をはじめとする元来のコカ・コーラブランドのイメージが拡散しはじめた。これを統合し、改めてコカ・コーラブランドの統一したイメージを強化することが、リニューアルの目的である。
「パッケージデザインは目に見える最も有効な資産であり、これだけ目立ったシリーズ統一デザインは130年の歴史で初めて」とコカ・コーラのCMOやデザイン責任者が言うように、今回のリニューアルはかなり力が入っているように見える ...