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社会貢献型プロモーション

全国47都道府県ごとに課題を設定、累計寄付金額は23億円

アサヒビール

アサヒビールでは、2009年より、主力商品『アサヒスーパードライ』の売り上げの一部を、全国47都道府県ごとに設定した自然や環境、文化財などの保護・保全活動を支援するプロジェクトを行っている。今年で8回目と、継続される取り組みのポイントは何か?

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毎年、47都道府県それぞれにテーマを選定し、自然や環境、文化財などの保護・保全活動に寄付を実施している。

各エリアの1本が地域の問題解決に

社会貢献活動のキャンペーンは、何か一つのテーマに対し、一律で寄付するものが多い。そんな中、アサヒビールが実施しているアサヒスーパードライ「美しい日本に乾杯!~うまい!を明日へ!プロジェクト~」では、全国47都道府県ごとにテーマを選定し、自然や環境、文化財などの保護・保全活動に寄付を実施するという、地域に根ざした取り組みが続けられている。各エリアで販売されるアサヒスーパードライ対象商品を買うと、1本につき1円が、各地域のテーマに活用されるというものなので、消費者は手軽に社会貢献できるという仕組みだ。

2009年に始まった第1弾から7弾までの累計寄付金額は21億円以上。今年10月より開始した第8弾により23億円を超えることが予想される。

毎年のテーマは、各都道府県にある同社の支社・支店の担当者が自治体と打ち合わせを行い、一緒になって決めており、山梨なら富士山の環境保全、沖縄ならサンゴ礁の保護活動…というように、それぞれの都道府県にとって誇れる自然や文化財であること、公共性があることなどを寄付の対象にし、きめ細かにテーマを設定している。

「それぞれの自治体の方々と取り組みテーマを決めていくので、地域の方により共感していただけるテーマ選定ができ、結果として地域の方々との絆が強くなっているように感じています」。そう話すのは、プロジェクトを推進する同社マーケティング本部の室井靖之氏。

「おかげさまで、アサヒビールは16年間連続でビール売上№1です。本プロジェクトを始めるにあたっては、何かお客さまに還元できないか、社会に貢献できないかという考えが根幹にありました。また、先行事例として、2008年に四国エリア独自で同様のプロジェクトを実施したところ、地域のお客さま・流通・自治体・地域の企業から非常に好評だったこともあり、1県1県丁寧に向き合えば、同じように共感してもらえるはず、と思い全国に展開しようと考えました」と立ち上げのきっかけを語る。

1998年~2013年 アサヒビール年間ビール課税移出数量に基づく

できるだけ消費者に活動を報告することを意識

同社が活動当初より意識してきたのが、結果をできるだけ消費者に報告することだ。寄付金額が決まると ...

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