都市型ファッションビルを展開するルミネは、地球環境問題への取り組みを小さな一歩から踏み出した。2011年、ルミネのスタッフ一人ひとりが環境について考え、行動するためのプロジェクト「choroko(チョロコ)」を始動。少数のスタッフによる月に一度の会議から始まったこの活動は、スワヒリ語で“緑豆”という名称のとおり、3年間の活動を経て、芽吹き、ぐんぐんと育って実を付けているようだ。


北千住店の「秋まつり」イベントの様子。同店屋上が季節の花々やハーブなどでいっぱいの庭園になっていることをこのイベントで知った人も多いという。
受動型勉強会から体験型参加に
chorokoから多彩なエコ発信
ルミネが環境プロジェクト「choroko」を始動した当初は、ISOの認証を取得して、環境負荷をどう低減していくか、どのように環境に対するモチベーションを上げ、知識を高めていくかという趣旨で定期的に会議を実施していた。
その後、「もっと私たちが自分事として考えられる環境の取り組みに変えていこう」という意識が強まり、受動的なものではなく、メンバーが参加して何かを得て帰る、そうした活動に変貌していった。
12年12月に「choroko」主催のビーチクリーンツアーを実施。千葉県館山市の沖ノ島周辺で社員、グループ会社有志60数人で海岸を歩いてゴミ拾いを実施した。13年3月には、ルミネ内ショップの自然派コスメブランド「LUSH」の工場ツアーを実施。「エシカルを支える思い」などを共有した。同年5月には国内最大の環境イベント「アースデイ東京」にショッピングセンターでは初めての出展を行った。こうした活動はすべて「choroko」の社内会議が出発点となった。
そして、同年10月に開催した「ルミネのエコフェスタchoroko秋まつり」は、社員、ショップスタッフ、顧客が一緒に活動をする第一歩となった。
屋上緑化を実施し緑いっぱいの庭園になっている、ルミネ北千住の屋上を活用したイベントだ。そこで、「キャンドルづくり」「靴磨き教室」「ミサンガ作り」「土だんごづくり」など参加型のワークショップを開催。エコ関連の著名な講師によるトークイベント、ライブや写真展を展開した。
同社取締役 開発企画部長 橋本範文氏は同イベントについてこう語る。
「北千住店のchorokoメンバーが店内で持ち寄ったアイデアから、屋上でエコイベントをやりたいという発案がありました。それでchorokoメンバー皆で応援しようとなり ...