企業ブランドの価値を最大化する「語り手」としての従業員
対外的な発信を強化するために、その前段階として従業員のブランド理解を深めることが重要だ。そのメカニズムと効果について、企業のインターナルコミュニケーション戦略を支援する、産業編集センターの相山大輔氏が解説する。
小売りや飲食など、お客さまと従業員の直接的な接点のある業態では、接客の質が、サービス体験品質の差として、顧客に選ばれる競争優位性のひとつの要素になってきました。しかしメーカーを含めて、顧客接点のデジタルシフトと、それに伴うダイレクトに顧客とつながる関係性の構築が進むにつれ、サービス業態以外でも、従業員がお客さまに接する姿勢や態度が、ブランド価値を左右する重要な要素になりつつあります。顧客と接する可能性のあるすべての従業員が、パーパスのような企業が目指す方向性を理解し、なおかつ顧客第一の思考をもって接することができるならば、魅力的な体験づくりにつながり、マーケティング戦略を成功に導くことになります。つまりは従業員を対象としたインターナルコミュニケーションが、マーケティング活動にも大きな影響を与えていると言えるのではないでしょうか。マーケティングに生かす、インターナルコミュニケーションの方向性とは?またマーケティング部門がはたして、そこまで全社に対して働きかけることができるのか?など。マ