xRやメタバースなどへの注目が高まる中、広告領域でも新たなテクノロジー活用の可能性が広がっている。CGなどによるリアルタイム表現のR&Dに多数取り組んできた岡田太一さんが解説する。

Midjourney V2による作例「A beautiful woman in dress」。

DALL・E2による作例「A beautiful woman in dress」。
画像生成AIのトレンド総まとめ
今回も緩いノリで。学術的な正確性はさておき、2022年から続いている画像生成AIのトレンドにおいて、主だったプレーヤーとその変遷について、私たちエンドユーザーが「実際に触れるもの」に絞ってお話しします。
1.「Midjourney」の場合
Midjourney社はLeap Motionを開発していたデビッド・ホルツが自費で創設した私設研究所です。社名と同名のサービス「Midjourney」は一般のユーザーが実際に触れるWebサービスとして画像生成AIを世に知らしめた立役者と言えます。
最初のクローズドベータは2021年7月に開始したようですが、その時点では一般に触れる環境は公開されていませんでした。ネット上で「すごい画像生成AIが出るらしいぞ」と話題になり始めたのが2022年の初頭。一般ユーザーが実際に触れるベータを開始したのは3月でした。
筆者もこの頃に触り始めましたが、こうした画像生成AIについて論文では見たことがあったものの、実際に触れるものがあるとまた違った感想を抱くものです。一気にのめり込みました。
Midjourneyの功績のひとつとして、Discordを使用したチャットベースのUIが挙げられます。Discordを用いることで専用ソフトウェアのインストールが不要であり、また画像生成過程がスレッドで共有されることで自動的にコミュニティの...