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xR時代のテクニカルディレクション

画像生成AIの流行がもたらすもの

岡田太一

xRやメタバースなどへの注目が高まる中、広告領域でも新たな可能性が広がっている。CGなどによるリアルタイム表現のR&Dに多数取り組んできた岡田太一さんが解説する。

画像生成AIによる筆者の過去の作例。

画像生成AIの流行がもたらすもの

猫も杓子もAIのご時世です。実は以前からこの話題に触れたかったのですが、前回までの構成を最初に作成したため、取り上げる機会を逸していました。xRという言葉とは少しズレますが、今後の企画を考えるにあたって避けては通れないであろうAIについて取り上げたいと思います。

さて恒例の言葉の定義です。AIはArtificial Intelligenceの略であり、人工知能と訳されます。コンピュータ上に知能を再現することが目的とされますが、その研究過程においてそもそも知能とはなんぞや、という哲学的な問いが必要になる深い分野です。AIという言葉はxRと同じく幾多の概念を背負わされた言葉であり、話者の数だけ正解がある状態のため、アカデミックなレベルで正確なことを言おうとすると大変難儀します。今回は嘘にならない範囲を目指してなるべく平易に説明します。

AIの研究には何度かの勃興があるのですが、2000年代までは統計モデルと呼ばれる手法が主流でした。統計モデルは、事前に用意されたデータからその特徴を説明可能な仮定を見出すことで、新規のデータについても推論可能なモデルを構築します。良い仮定を見つけることができれば少ないサンプル数から推論を行うことができ、ビジネス分析や金融、人口動態や...

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