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BRAIN'S BRAIN

Fabio Buonocoreによる今月のカバー

Fabio Buonocore

ブレーンのカバーを飾るのは、世界の先端を行くクリエイターたちの作品。「BRAIN’S BRAIN」では「Creative Addiction(クリエイティブに夢中)」をテーマに彼・彼女らが制作したビジュアルと、オフィスや仕事を紹介していきます。今月はイタリア・ミラノに拠点を置くFabio Buonocoreさんです。



Q1. 表紙のアイデアについて教えてください。

クリエイティブになるべき時の私のプロセスを表現しようと考えました。それは心の中のドアを開け、どこでもないところに行く、ということです。そこではサルたちが奇声を上げ、すべてのモノや人々は本来の定義を失います。水もまた不可欠で、クリエイティビティに明確な形はなく、判断基準がないことを示しています。この水という素材から始まり、私は思い浮かんだすべてを静止画に落とし込んでいきました。

たとえば大波は、私が日本のアートが大好きなことから着想しています。また波をつかむ黒いサルは、ルールを妨害していることを示しています。遠くに見えるヴェスヴィオ火山(イタリア)は私の大切なものですし、全ての作品において私はナポリに影響を受け、ユーモアと狂気のある作品をつくっているのだと思います。

Q2. 日本の広告やデザインについてどう思いますか。

日本のアート、特に葛飾北斎の作品を学んだことで、私のキャリアは大きく変わりました。彼の全ての表現や構図を学びました。それにつれ「この現代版も学びたい」と考えるようになり、日本のグラフィックデザインに出会います。中でも特に学びが大きかったのが、横尾忠則が北斎を例に「模倣」について話した記事です。彼の「模倣は単純な線形の繰り返しではなく、螺旋状の繰り返し」という言葉が私を突き動かしました。

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