「うちで踊ろう」(2020年、星野源)他
名言ヅラしていなくて、みんなのおもちゃになるようなコピーが好きです。「ダッダーン」は幼稚園でゲラゲラ笑いながら真似していた、原体験とも言えるコピー。当時はダダンというのが商品名だということも知らず、ただ語感が面白くてひたすら繰り返していたのですが、それってコピーの究極の到達点ではないかと思うのです。意味がないけれど魅力的な言葉には今でも強い憧れがあります。
名作コピーの時間
Apple/1997年
〇C/Craig Tanimoto
カルピス/1999年
〇C/石附久実
人が、一生のあいだに会える人の数はほんとうにわずかだと思います。そんな、ひと握りの人の中に、あなたが入っていたなんて。この幸運を、ぼくは、誰に感謝すればいいのでしょう。あなたに会えたお礼です。サントリーの贈りもの。
サントリーお歳暮/1985年
〇C/岩崎俊一
コピーライターをめざしたきっかけは、大学3年生の時に雑誌で見つけた小さなコピー講座だった。決め手となったのは、先生のこんな言葉。「コピーライターは、普通に暮らしている人に、普通の言葉で伝える仕事。だから普通の感覚があれば誰でもできる。」それならできるかもしれないと広告会社に就職し、コピーの修業を始めた。
まだ半人前の頃、衝撃を受けたのはAppleの“Think different.”だった。誰もがわかるシンプルな2単語だけのタグライン、なのに胸にぶっ刺さる。天才にしか書けないコピーがあることを思い知らされた。それから20年以上経って、あるラグジュアリーブランドの...