「うちで踊ろう」(2020年、星野源)他
名言ヅラしていなくて、みんなのおもちゃになるようなコピーが好きです。「ダッダーン」は幼稚園でゲラゲラ笑いながら真似していた、原体験とも言えるコピー。当時はダダンというのが商品名だということも知らず、ただ語感が面白くてひたすら繰り返していたのですが、それってコピーの究極の到達点ではないかと思うのです。意味がないけれど魅力的な言葉には今でも強い憧れがあります。
名作コピーの時間
西武百貨店/2002年
〇C/岩崎俊一、岡本欣也
三楽/1989年
〇C/谷山雅計
全国朝日放送/2002年
〇C/菱谷信浩
「圭ちゃん分かる?コピーは時代と紐づいてる。だから時代背景も含めて見ないとダメなのよ」新人コピーライターたちの教育係だった黒澤晃さんはほぼ毎晩飲んでいて、僕はほぼ毎晩呼び出されていた。大抵は昔どれだけ黒澤さんがモテてたかという、どうでもいい話だったけど、たまにポロッといいことを言う。ちょうどその頃は、コピーの書き方が全然分からなくて、コピー年鑑とニラめっこしてた時期。特に過去のコピーの良さが分からなくて、黒澤さんに質問して返ってきたのが、この時代背景についての答えだった。次の日に年鑑を見ていると、パッとこのコピーが目に入ってきた。
「旅に出る服は、写真に残る服だ。」確かに昔、旅行は汚れてもいい服で行くのが常識だった。スマホで映えるかが重要視される今の若者には信じられないだろうけど。こんな風に...