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クリエイティブの可能性を拡げる2020年最新OOH

広告効果が可視化され、表現の幅も広がるダイナミックDOOH

埼玉高速鉄道

埼玉高速鉄道は、鉄道車両の環境変化にリアルタイムで応じ、動的に表示内容や広告を切り替えることができるダイナミックDOOHを導入した。これを使うことで、どのようなことが可能になるのか聞いてみた。

サイネージ前の乗客の属性に応じて、掲出する広告が変わる

浦和美園駅(さいたま市)から東京メトロ南北線で東京都心部を経由し、東急目黒線日吉駅(横浜市)までを縦断する埼玉高速鉄道。これら3社線を運行する車両のおよそ3分の1を占める埼玉高速鉄道の全ての車両にビズライト・テクノロジーが開発した「ダイナミックビークルスクリーン」が導入された。鉄道車両内では世界初となる同サイネージを利用し、2種類の方法で広告配信が行われる。

ひとつ目が、サイネージごとに搭載されたカメラで取得したデータから年齢(5歳刻みのセグメント)と性別を推定し、属性データ化、その属性に応じて広告を配信するシステム。

もうひとつが、「モバイル空間統計」などのデータから乗客の性別と年齢を推定し、その属性に応じた広告を配信する仕組みだ。「モバイル空間統計」は、NTTドコモの携帯電話ネットワークのしくみを使用して作成される人口の統計情報である。

2019年2月に設立したLIVE BOARDは、同システムを利用したインプレッションに基づくDOOH広告の販売および運用を担う。インプレッション数は、15秒の広告素材を配信した際に、何人に見られたかをサイネージに顔が向いている人数で算出する。現在開発中で、まもなくサービスインする予定だ。いずれの場合も撮影した映像はリアルタイムで統計処理の上、即座に破棄し、個人情報の取扱いに配慮している。

時間単位でのOOH戦略

3月30日から4月5日にかけて、前者のシステムを利用し、サッポロビールが広告を展開した...

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