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『はじめて考えるときのように』ほか――谷尻誠さんおすすめ本

谷尻誠

クリエイターのオフィスを訪ねると、よく見かける、大きな本棚。忙しい仕事の合間に、クリエイターたちはどんな本を読んで、どのように仕事に生かしているのか。第58回目は建築家の谷尻誠さんが登場。自身の仕事や人生に影響を受けた本について聞いた。

『はじめて考えるときのように』

野矢茂樹(著)、植田真(絵)(PHP研究所)

内容もさることながら、なんと言っても、このタイトルが僕はとても大好きです。はじめて考えるって、できるようでとても難しいのです。大人になればなるほど、経験や知識がつくほど、つい「当たり前」という思考が邪魔をし始めます。椅子っていうと「背もたれと座面と足が4本」なものを自然と想像してします。本当は、床より高いところに腰をかけることができる場所が少しあれば、それは椅子と呼んでもいいはずなのに、そんなことを考えることが少なくなるのが日常です。

でも、そんな既成概念を取り除いて、ものごとに向き合うことは、ものをつくる職業においてとても大切なことだと思うのです。既成概念を疑いながらも、本質にせまっていく気づきを与えてくれるこの本は、僕の人生のバイブルと言っても過言ではない、素晴らしい本です。

この本に出会ったからこそ、僕はものの考え方に気づくことができたし、子どものような想像力と、大人の経験をもって建築をつくるという大切なことを学ぶことができました。自分の著書をはじめて出版するとき、著者の野矢さんに会いに行って、感謝の気持ちを届けました。それくらい僕の人生において多大な影響を与えてくれた、大事な一冊です。

『ツルモク独身寮』

窪之内英策(著)(小学館)

高校生のころに読んだ漫画で、主人公はインテリアデザイナーをめざす青年。これを読んで僕はインテリアデザイナーという職業の存在を知りました。毎週のように自分の部屋を模様替えしていた高校時代、デザインの意味もよくわからないままに読んでいましたが、いま改めて読み返してみると、とても影響を受けていたことがわかるのでした。きっとこの本が今の僕の職業への第一歩を与えてくれたように思います。

『銀河不動産の超越』

森博嗣(著)(講談社)

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