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森田真規(『なんとなく、クリティック』編集・発行人)

クリエイターのオフィスを訪ねると、よく見かける、大きな本棚。忙しい仕事の合間に、クリエイターたちはどんな本を読んで、どのように仕事に生かしているのか。第56回目は写真家の浅田政志さんが登場。自身の仕事や人生に影響を受けた本について聞いた。

『Father』

橋口譲二(写真)(産業編集センター)

1990年に、『17歳』『Father』『Couple』という3冊の写真集が出版され、そのうち特に『Father』に興味を持ち、2007年度新装版を持っています。

タイトル通り、全国津々浦々さまざまな職業や年齢の“父親”ばかりが写っていて、総勢112人も登場します。

モノクロでとてもストレートな構図によって撮られている写真と、「今朝の朝食」や「好きな音楽」「これからの夢」など同じ質問に被写体である父親たちが答えているテキストをあわせて見ることができます。

僕の父親はこの世に1人しかいません。その父親を選ぶわけでもなく、また選べるわけでもなく生まれてきました。なので「もしこの父親の元に生まれたら、自分の人生はどうなっていただろうか...」という非現実的な想像を膨らませながら、この写真集を見ていました。

しかし30歳も半ばになってくると、購入当時と見方が変わってくるものですね。いまは自分が父親になったとしたらどういう生き方をしていくべきなのかと、この写真集の中の写真や言葉と対話しながら思いを巡らせています。人生の折り返し地点を眼前に見据えることができるようになり、今後の生き方を改めて考えさせられる一冊です。

『人生の鍛錬 小林秀雄の言葉』

新潮社(編)(新潮社)

小林秀雄の24歳から80歳までを追いながら、416個の言葉を編年体形式で構成しています。ともすれば難解ととらえられがちな小林さんの著書とは一線を画し、パッと開けたところだけ読むことができるのでとても読みやすい。小林さんの文章は何度読んでも飽きないし、いつ読んでも新しい発見があります。この本は地方出張へのお供として、バッグに忍ばせることが多いです。人生についての考え方をこの本から学んでいます。

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