戦略と表現が一体となった、師匠のコピー
たまに見る悪夢がある。雑巾を絞るように書き抜いた渾身のコピーの束をおそるおそる差し出すと、上から3枚だけ見てもらえたあと、「この中には、ない。」と、残りの束ごとゴミ箱に投げ捨てられる夢だ。
新潮社『新潮文庫』/1998年
○C/谷山雅計
東海旅客鉄道『JR東海』/1991年
○C/谷山雅計
大日本除虫菊『水性キンチョ-ル』/2003年
○C/山崎隆明 石井達矢
十代のころから好きで聴いているパンクロックやハードコアの楽曲は、短くて、本音があって、シンプルだ。そんなことを考えながら、短くて、本音があって、シンプルなコピーを選ばせていただきました。
僕たちコピーライターが書いているコピーというのは、広告を見たくない人たちに見てもらうための工夫のことだと思っています。そもそも広告なんて誰も見たくない。広告を見たくない人にとっては、短くてシンプルなコピーのほうが受け入れられやすいはずです。