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広告効果の可視化とマーケティング投資の最適化配分

AI活用で顔の見える相手に届ける「広告のCRM化」が進む

三谷壮平氏(電通)、鈴木初実氏(電通デジタル)

広告メディア接触に関するデータと企業が保有する1stPartyデータ、さらにリテールをはじめとする各種プラットフォーム企業が保有する購買データやID情報がつながることで、より精緻な効果の予測が可能になっている。こうした状況で「広告のCRM化」が進むと話す、電通の三谷壮平氏、電通デジタルの鈴木初実氏に最新の開発動向について話を聞いた。

注目キーワード

マルチモーダルAI

テキスト、音声、画像、数値など異なる種類の情報を一度に処理する技術。クリエイティブ生成だけでなく、広告効果予測の前処理の段階でも活用できる。

予測モデルの進化が「広告のCRM化」をもたらす

―広告の効果を予測し、効果を最適化するための最近の取り組みとは。

三谷:そもそも従来型の「広告配信」では、新規のお客様にアプローチするために、それぞれの配信媒体が用意する汎用的なターゲット群から自社と親和性が高そうな属性を選んで、必ずしも“顔つき”が見えない人に向けて手探りでアプローチしてきました。一方で「CRM」では、豊富な情報量に基づいて“顔つきが分かる”既存顧客に対して、適切なメッセージを適切なターゲットに届けることが可能です。CRMでは実現できている精度の高いコミュニケーションを、デジタル広告においても実現していくための技術開発が今、進んでいます。

精度の高い広告配信に必要なのは、①ID単位で新規のお客様を含むマーケットの全数を捉えること...

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