2023年2月に創立100周年を迎えたタイガー魔法瓶。今年1月には主力製品である真空断熱ボトルの新たなコミュニケーションコピー「EVERYWHERE」を発表。ボトルのメインターゲットにZ世代を設定し、デジタルコミュニケーションを推進している。同社ボトル初のSNS専用動画制作の背景や、商品を魅力的に紹介するSNSを使った動画戦略について、広報宣伝チームの玉矢賀子氏と林 優紀氏に話を聞いた。
SNSに最適化したボトル初の動画を制作
真空断熱ボトル(以下タイガーボトル)や炊飯器などの商品ラインアップを揃えるタイガー魔法瓶。今年2月には創立100周年を迎え、これまで課題としていたZ世代を含めた若年層への認知拡大やファン化の取り組みを進めている。
そのひとつが主力製品であるタイガーボトルのSNSを使ったコミュニケーション施策だ。「100周年を迎え、ありがたいことに多くの方にブランドとして認知はいただいています。これからもさらなる長寿ブランドへと歩むためには、ロングセラーの宿命とも言える若年層への訴求が課題でした」と語るのはタイガーボトルの広報宣伝業務全般を担当する玉矢賀子氏だ。
いつでもどこでも使える タイガーならではのシーンを訴求
同社は2023年1月、どこにでもタイガーボトルを持って行ってほしいという想いを込めたボトルの新しいコミュニケーションコピー「EVERYWHERE」を公開した。「ボトル製品は、持ってはいるけれど、家の中で収納されたまま使われていないことも多いです。その理由として、使用シーンが限定的に捉えられているのではないかと仮説をたてました」(玉矢氏)。
そこでコミュニケーションコピーに合わせ、4パターンの動画を公開した。「EVERYWHERE 炭酸ボトル篇」では絶景スポットに訪れたカップルの男性が、炭酸ボトルからグラスにシャンパンを注ぎ、女性にサプライズをするという内容が描かれている。玉矢氏は「『そんなところにまでボトルを持って行けるの?』という驚きや、お客さまが気付きにくい使い方をシーン別に訴求する内容となっています」と語る。
他にも「EVERYWHERE キッズボトル篇」では、ポーチ付きボトルの特長を伝えるために子どもが水分補給と合わせて、ポーチのポケットに入れたキャンディーで塩分補給をするというストーリーになっている。「使い方は社内会議や、ボトルの愛用者へのアンケー...