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広告ビジネスを変える!? ベンチャー企業の挑戦

テクノロジーと人の力でブランディングを支援 NY発ZeBrandの戦略

菊池 諒氏(ZeBrand Inc,)

フォントのモリサワから誕生 NYで起業し世界を見据える

ブランド戦略の重要性を認識しながらもエージェンシーに依頼する費用や時間をかけられないと悩む企業は多い。より裾野広く、多くの企業向けにブランディングの支援を目指して設立されたのがZeBrandだ。Founder&CEOの菊池諒氏は、フォントベンダーのモリサワ出身で同社の新規事業開発の役割を担うなかで、ZeBrandの事業に行き着いたという。

「世界に名だたる大企業と同様のクオリティのブランド戦略やデザインを、スタートアップをはじめとするあらゆる企業へ提供することをミッションとし、世界中のビジネスの成長をさらに加速させ、AIではなく人間にしか実現できない能力の開発を支援。それぞれのビジョンの実現に貢献することで『自分らしさを発揮し、それらを認めあえる世界をつくる(Brand your way)』ことをブランドパーパスに掲げ活動している」と菊池氏は語る。

同社が提供するサービスは大きく2つで、ブランディングオートメーションプラットフォーム「ZeBrand」と、ブランドストラテジストによるコーチングセッションがある。

「ブランディングにおけるプロセスに人の力だけでなく、アルゴリズムやAIも組み合わせた点に当社の独自性がある。ブランディングにおける0から1、つまりは方向性を指し示すところは人の力でしかできない部分。しかし目指すべきゴールを100とするならば、方向性をつくった後の1を70にしていく部分、つまりはビジュアライズのプロセスの一部はオートメーション化が可能。ここにはAIやアルゴリズムを活用していく。ただ最後の70を100にしていく部分では再度、人の力が必要になると考えている。当社はブランディングオートメーションを謳ってはいるが、社外のブランドストラテジストやデザイナーによる1on1ブランディングセッションと組み合わせたサービスも提供している」(菊池氏)。

同社が支援するブランディングを工程別に分けると、大きくは①Define、②Design、③Deliverの3つで構成される。

「まずは、その企業がありたい姿をヒアリングすることから始まるが『ZeBrand』のフレームワークに沿って質問に答えていく①Defineパートでは、ブランド戦略構築に必要なありたい姿が導き出されていく。②Designでは、業界やブランドパーソナリティに合わせてカラーパレットやタイポグラフィー、フォトグラフィーを自動で提案し、オンライン上でブランドガイドラインを生成する。③Deliverでは、②のDesignを自動反映したブランドアセットを作成し、それらを管理することができる」と菊池氏。

さらに同社のサービスは③Deliverで終わるわけではなく、ブランドストラテジストによるブランディングセッションを受けたりブランドを運用・管理しながら、さらに新たな...

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