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宣伝担当者が知っておきたい 著作権なんでもQ&A

イベントでの作品展示

岡本健太郎氏(骨董通り法律事務所)

    QUESTION:

    Q.イベントで絵画やイラストを展示する予定です。作家の承諾は得ていませんが、可能でしょうか。告知、グッズなど、展示以外の利用はどうでしょうか。

ANSWER:

POINT 1
美術の著作物

世界各国でバンクシー展が開催され、日本でも話題となりました。ただ、その多くは、バンクシーが非公認との報道もあります。今回は、これを契機に、作品を利用した展覧会その他のイベントについて検討します。

バンクシーは、イギリスを拠点に活動する匿名の芸術家です。活動は多岐にわたりますが、壁、橋などのグラフィティ・アートのほか、絵画なども制作しています。これらのグラフィティ・アートや絵画は、創作性があり、「美術の著作物」になるでしょう。美術の著作物を複製(コピー)、公衆送信(ネット配信)、譲渡(公衆への販売)等するには、原則として、著作権者の承諾が必要です。

POINT 2
美術作品の展示

作品の展示に関連して、美術の著作物の著作者は、「原作品」を公に展示する権利を専有します(著作権法25条)。展示権は、複製物には及びませんので、(正規の)複製物の展示には、著作権者の承諾は不要です。なお、版画などのオリジナル・コピーは、その全てが「原作品」です。ただ、プリント作品は、作者のサイン入りの数量限定であっても、部数、制作過程などによっては...

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